経過観察・かかりつけ受診
関節を痛がるとき
関節痛はほとんどの場合緊急性はありません。
しかし,化膿性骨髄炎など治療の遅れにより運動予後に影響を及ぼす可能性のある疾患があり,注意が必要です。こどもの関節痛で多いのが肘内障ですが,こちらも緊急性はありません。
【ホームケアの要点】
- 〇腫脹・熱感があれば冷やして安静にします。
可能であれば痛みのある関節が動かないように固定します(タオル・添え木など)。
【観察ポイントと受診のタイミング】
ご本人の状態と痛みのある関節を観察します。
(発熱の有無,痛む関節の腫脹,熱感の有無,数,動かせるかどうか,どれくらいの時間痛がっているか,など)
関節痛で緊急で救急要請が必要なことはありません。
- 1) 発熱があるとき
- 2) 痛みで荷重がかけられないとき,全く動かせないとき
- 3) 腫脹・発赤・熱感が強く,悪化傾向にあるとき
救急外来に受診相談
- 上記の症状はないが,症状が持続するとき
かかりつけ医/クリニック受診
●肘内障について
肘内障は1-5歳くらいのこどもに多い疾患で,肘関節の亜脱臼のことをいいます。急に痛がって手を動かさなくなった,という訴えで来院されます。急に腕を引っ張られることで発症することが多いですが,打撲や寝返りでも起こることがあります。簡単な処置で整復可能で,後遺症はありません。上記の状況で関節に腫れや赤みがなければ,慌てず近くの整形外科か小児科を受診してください。